20230402 Sir Vanity 2nd Live“midnight sun” Zepp Haneda
梅原裕一郎(Gt.Vo.)、中島ヨシキ(Gt.Vo.)、桑原聖(Ba.)、渡辺大聖(Visual.)の4人で2019年7月に結成。バンド名であるSir Vanityの由来通り“自惚れ”た音楽活動を行う。
https://sir-vanity.com/biography/
水面下での準備を経て翌2020年4月1日を皮切りに活動開始。
元々梅ちゃんこと梅原裕一郎さんが好きでラジオとか聞いていた(むしろラジオが入り口みたいな)のだけれど、ある日梅ちゃんのツイッターに突然Sir Vanityのお知らせが。で、へ???ってなって、今に至る、という。梅ちゃんもヨシキさんもめちゃめちゃ人気のある声優さんで、桑原さんと大聖さんのことは知らなかったんだけどこれまた大変な人たちであると知って増々、へ???ってなって。何やるんだ?と思っていたら配信シングル、タイアップシングル(これ買いに舞台のグッズ販売にも行った)、物理アルバムと散発的ながらコンスタントに活動が続いて、楽曲がなんかかっこよくて、去年の夏には1stライブもあったんだけどBUCK-TICKと重なったので行けなくて、今回ようやく行けることに。羽田にゼップが出来てたんだなあ。って、いきなりキャパ凄くね。スタンディング3000近いぞ。でもソールドアウトした、人気凄いな……。
4月頭の羽田、というかこの辺りは羽田イノベーションシティっつって開発されてる最中で、Zeppの入っている施設は開業しているけどグランドオープンはまだ先の話で側ではまだビルが建設中。足湯のあるフロア(足湯ってなんだよ)からは羽田空港の滑走路が見えて、吹きっさらしでとにかく寒い。グッズの事前販売は予約制で申し込みに間に合わなかったのでフリー購入の列に並ぶかーと思ったけどとにかく寒いので断念。とにかく寒い。で、グッズ列だと思っていたのが実はトイレ列で、施設内にトイレの数がとにかく少ない。最寄り駅の天空橋駅もトイレはないに等しい状態でライブハウスに来る客なめとんのか。開場までにゆっくりできるところも少なくて(飲食店はあるにはあるがなんか無駄にオシャレで値段が高くて座席が少ない)どうしてこうなった……飛行機で来るなら空港で、品川から来るなら品川で、出来ることは済ませてきた方がよさそう。
Zeppの入場もブロックごとに列を作って順番に呼んではいたけれど入り口近くでもみくちゃのわやくちゃ。どうしてこうなった。Zeppの入り口が1階で、ロッカーを使う人と入場する人でごった返しているのか。今回は2階指定席だからまだよかったけど、1階スタンディングだったらちょっと大変なのでは。導線しっかりしてほしい。
入場すると、わあ……ここは南の島か……蛍が飛んで、真夏の夜か。ステージ奥のスクリーンが夜の森で、そこに蛍が飛んでて、ひそやかに虫の声が聞こえるような。ステージには楽器の他に南の森に生えていそうな植物がわしわしと、これは作りものではないよね。もう、開演前からわくわくとどきどきで凄い。これが大聖さんの演出か。
この日のセットリストがまた凄くて、「Dawn」「Ray」とアッパーな感じで続いたところに「酔狂」。えっ。難しいからと外してたんじゃなかったっけ。この時点で、こりゃえらいことになりそうだなと思ったのだけど、終わってみたらリリース曲全曲やりました。おお……それぞれに猛烈に忙しい人たちなのに、よくぞこんなに……メンバー4名にサポートメンバー3名という体制だしそりゃね、とは言え。
そしてセトリに照明に演出も凄く凄くよかったのでした、たった一日のライブのためにどんだけだよ、という内容で。レーザーも飛ぶんだけど、ステージを見せるためじゃなく客席に届けるために飛ぶんだよね。照明も映像も全部、客席に届けるためにある。凄い……こういうライブ初めてだ……。
Twitterのスペースなんかでちょくちょく「ロックバンドのライブだからね!」と念を押していたように、光り物一切禁止、びしっと演奏に徹したステージで、それでもやはり来ている人たちは殆どが普段声優さんやアニメイベントに慣れているんだろうなと思ったのは、手を振るときにみんな肘から先しか動かさないの。それはもう一糸乱れず。2階も1階もみんなそう。これがこの界隈の作法なんだろうなあ。きっと普段はその手の先にペンライト持ってるんだろうなあ、という感じの。でもコール&レスポンスもありで、アンコールなんて「なんにも決めてないっていうかアンコールってそういうものでしょ」という至極尤もな経緯で、その場でお客さんに「何聞きたい?」ということで3曲が決まり、ステージ上の大聖さんがスタッフに指示を出しつつという、それはそれはハートフルな時間でありました。血が通ってるというか。みんなめっちゃ緊張してるみたいだったけど、サポートの面々の盤石の支えもあって本当にすっごくよかった。大聖さんの作るステージを生で体験してみたいなと思った。そんな貴重な一夜。
帰り道、コーヒー屋さんで一息つきながらスマホを開いたら坂本龍一の訃報が目に入ってきて、なんだかどうしていいかわからなくなって店を出て歩いていたら涙が止まらなくなって。この日の前日には藤岡市でBUCK-TICKのコラボイベントをめいっぱい楽しんできていて、二日続けて楽しくて幸せだなあ嬉しいなあ音楽好きでよかったなあと思っていたところに、だったせいか、もうどうにもならなかった。東京で一人で泣きながら歩いた。生きることは、生きているから、幸せで辛くもあるな……。
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