創作

跪いて
(顔を上げて)
話して
(黙っていて)
夜がくると――
(朝になるから――)
澄ました耳に聞こえるものだけを聞いたんだ聞きたかったものを
(聞こえなかったでしょう)
そう
外は冬 ...

創作

猫がいない町にいた
角にも 窓にも 鉢の陰も
暗かった
いいえ
暗くなかった
暗がりに眠る猫はいなかった
音がしない
そうね
足音はたてないわ
どんな夜にも ...

創作

もう九月だってわかった途端に頭がおかしくなりそうだった

理論が弱い

零れる水
水の零れる勢いくらい
そのくらい

(おかしくなりそうだった
(嘘
(字が書けない ...