2024-10-12 幽体コミュニケーションズ 自主企画【借景】act.2『Air(Translator)』プレミア配信
幽体コミュニケーションズ自主企画【借景】act.2『(Air)Translator』in 東京都民教会 | Peatix
チケットが取れなくてしょげていたら配信があるというので配信チケットを買ってリアルタイムで見た。
https://twitcasting.tv/c:grapefruitmoon_/shopcart/335209
配信、それも生で。お慈悲だ……と思った。教会だけに。違うか。会場は東京都民教会、下北沢なんだなあ。開演17時で外はまだ明るい。
冒頭、幽体コミュニケーションズのpayaさんが登場して口上を述べ始めたのでちょっとびっくりした。コンサートのタイトルのこととかお話している。テーマを設けて行う催しなのか……真面目なんだなあ(と思いつつ実は何度聞いても中身が頭に入ってこない。声のせいだろうか)。
payaさんがお話を終えて退場、すぐに君島さんが画面手前から登場する。教会は画面で見るとそう広くはない感じ、天井は高くて斜め、右側の高くなった壁の細長いステンドグラスの窓から光が射しこんでいる、左にもあるのかでも暗い、ステージは南を背にしているのか。全体にアシンメトリー感、なんだかそわそわする。
君島さんが姿勢よくすっすと入ってくる、黒い上下。黒いシャツ黒ネクタイ黒いベルトの腕時計、黒いな……。君島です、とマイクに当たるも聞こえず、しばらくぺしぺしするも変わらず。ガットギターの音は入る。そのまま爪弾き始めて弾きながらも色々やってみている様が見て取れる、画面の前を人が横切ったり誰かに話しかける口元が映ったり、そうこうするうち君島さんが足元に並んだ機材をもしゃもしゃするとマイクの音が入るようになって、「もうちょっと白い服で来たら機材トラブルとかもなかったのかな」「サタニストだと思われ」「”歌わせんぞ”みたいな」などと言いつつ声も出して音響に指示出し、その間もずっと弾いていて手元も映る。ギターを止めて「教会でやるならこの曲をやろうと」と、いししさんを呼び込んでの“賛歌II”、“賛歌”。ふー。
いししさんを見送ってステージに君島さんひとりになると、「夕暮れなんで、配信の方の迷惑にならない程度まで明度を落としてみていただいていいですか」その言葉にはっとしてうちも照明を消す。どちらも少し暗くなる。「ああ、いいすね」、いいすね。
賛歌の話を少しして、改めまして君島ですと頭を下げる、そういう流れがいい、なあ。ギターが踊るように歌って、独奏の“嵐”何度聞いてもすごい。tiny desk concertでピアノの印象が強くなってる"世界はここで回るよ"、少したどたどしいようなアルペジオにマイクオフのスキャット、これがここの空気……そう、君島さんは空気をとらえるというか作るというか、空間にあるものを鋭く見つけては自分の内に内包して解き放ちそれで空間が満ちる、そういう感じになる。その後は少しインプロビゼーションにしては歌詞もメロディーもはっきりした一節からの"エルド"、いいなあ……それから"午後の反射光"、これは、おっ、と思うような聞いたことのない展開があって、元々20分くらいあった曲の原型みたいなのをやったと。ほえー。そういうのを聞かせてくれちゃうんだ……。教会で演奏すると心が清らかになったふりをしてしまうような気がして真っ暗な衣装で来たとか、秋に弾き語りができると健康な気持ちになるとか、ひとくさりMCの後ラスト"Lover"、天使になんかしないよって教会で聞くのなんとも言えないな……演奏後、ギターから手を離しても音が続いていて足元の機材を両手で触っていてずっと音が鳴ってる。しばらくしてふっと音が途切れたかと思うと、ありがとうございました、とマイクの向こうから君島さんの声が聞こえて、終わった。
幽体コミュニケーションズさんは名前だけは見たことがあるという程度で、実際に聞いてみるとやはり独特だなあという印象。理論、理念に裏打ちされた独特さなのだね……君島さんをきっかけに聞くようになった人たち、若い人が多いのだけれど、みなさん言語で表現できるというか表現言語をお持ちなのだなという印象、そしてたぶん絶えずそれをフィードバックしてブラッシュアップしている。言語で表明する部分とそうではない部分と両方とでコミュニケーションしているみたいな。常に交流、対流、何かしらの動き、流れが生じていて、それが普通になってるみたいな、そういう人たち。その中心にもちろん音楽があるんだけど、そうじゃないところがとてもしっかりしているというか。なんつーんだろなあ。
幽体さんパートが終わると君島さんが呼び込まれて、京都で一緒に遊んでやった曲(君島さんのライブの後で紫明会館の外にある小さな公園で演奏したとか)とのことでコラボパートスタート。
君島さん、ちょいちょい兄貴風吹かせますよね……楽しそうで何より……なんですがこの曲、ラスト付近の”椿の花が落ちる”でびっくりするんだよね、えっそういう曲だった?って。何度聞いてもわからん。そういうことじゃなく?だとしてもびっくりしますここ。いきなりだもん。その後、payaさんの朗読も挟みつつ「hito」へ。
動画もいっぱいあがってありがたいなあ。この後、payaさんからもう一曲やりたい、とアンコール的な感じだったのか?「ショートショート」を共演、ポップに弾んであーめっちゃ楽しそう。吉居さんと君島さんの感じいいなあー。最後にpayaさんが「きみしまおおぞら~」と君島さんをコールするとそれを受けて君島さんが「幽体コミュニケーションズ」とお三方にひらーっと「今一度大きな拍手を~」みたいにして(なんて言うんだあの行為)からのサムズアップ。ひゅー。よいものを見せてもらいました。ラブ配信。
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