2024-12-12 Misaki Umei Piano Solo Concert -hazy recollections- @東京オペラシティ リサイタルホール

2024/12/12(木)Misaki Umei@東京・オペラシティ リサイタルホール | コロムビア クラシック

これ見てへえーと思いつつその前の週は二泊三日だしなあとちょっと考えていたのだけれど、

長い。コメントを寄せた音楽家の中で一番長い。それだけ熱い気持ちで駆けつけましょうとおっしゃるならばひとつ足を運んでみますか、つうか面白そう。ということで。

初めて来た東京オペラシティ、リサイタルホールの入口はどこかなってか寒いな。今期最強寒気か。12月ももう12日。中も外もめっちゃクリスマス。リサイタルホールは四角くて明るくてステージにはグランドピアノ一台。固定椅子ではなくて普通の椅子を繋げて置いてあるタイプの座席。場内はぽかぽか、回転扉の内側は春よ……とか思ってたらめちゃめちゃ目立つところに石若さんの姿。めっちゃ声かけられてるしかけられたそうにもしている。太鼓の達人。視界に入ると笑ってしまいそうなので(笑っている)そそくさと席に着く。アナウンスがあって時間ぴったりに開演。

わー……今日ははつだいちほーのフレンズなんだね……ヒトの形をした音楽がその姿を隠しきれずにまろびでている、そういう感じの。梅井さんの中で解かれた音楽がまた新たに結わえあげられ織りあげられていく、のを見てた、気がする。武満曲とかういろうやくじら餅切ってるみたいだったよ。何を言っているのか。重ためのテクスチャーを内側から切り開いていくような感じの。無理です聞いてくれ。実際に。現場で。

第二部はきらめきが一層増してポップで一杯ひっかけながら聞きたい感じだった、空気入れのポンプをぐん!ぐん!と踏み込んでぱーん!わわー!ををーん!みたいな感じだった、どうだこれが言語化だ恐れ入ったか。嘘です。聞いていてうきうきしてきちゃって踊りたかった。後ろから見たらもちゃもちゃしていたんじゃないか。楽しかった。一杯やりたかった。

アンコール、マイクを持って登場して、初めてのホールでのリサイタル、今日は木曜で、明日お仕事の方も多いと思うんですけど、寒い中お越しくださってありがとうございました、とか、わーーー愛らしいーーーー。ラストは「向こうの方とも確認して」と見えない扉の向こうを見やりつつ撮影オーケーとのお達し、撮っていただいてものんびりお聞きいただいても、と。わーーー。きらめきポッピンカレイドスコープなクリスマスアレンジメントでの華やかなフィナーレ。あー面白かったなーよかったなー、ラブドラゴンの時とも銘さん君島さんデュオの時とも違う、当たり前と言えばそうなんだけれども、演奏家としての背筋と枠にはまらない音楽の羽衣みたいな身軽さと。また聞きたいなあ。今日は聞けて本当によかった。せっついてくれてありがとう君島さん。

余談。第一部はたぶん一時間ぴったりくらいやって途中休憩、はふーとなって会場の外に出て休んで横を見るとまた石若さんが目立っている。こうなるともう面白い。音楽関係の人かファンの人かわからないけれど常に誰かと話している、傍から見ても柔和というかほんわりというかあれが生のワッツアップか。すごいなあ。そろそろ時間だというところで席に着くとめっちゃぼさぼさの頭の人が入ってくるのが見えて、今日日こんなぼさぼさなかなか見ないわなと思って見たら君島さんだった。がーーー。ひどい。どうしたその頭。寝起きか。ぼさぼさ頭が石若さんの隣に座ってしまう。あー。それじゃかえって目立つ。いやどうした。なんで今来た。寝起きか。勘弁してください。終演後は飛ぶような速さで外に出て行くのを見ました。妖精かなんかか。髪伸びるの早いな。そういうことではなく。ちゃんと食べてちゃんと寝てるんだろうか。ご自愛ください。君島さんと入れ替わるように、石若さんに声をかける細井徳太郎さんの姿が見えました。たいへんな顔ぶれ。大盛況のいい一夜でしたね……幸あれ。