2024-11-30 新宿(SHIN-ONSAI)~下高井戸(ゆっきゅん映画祭 at 下高井戸シネマ)

SHIN-ONSAI 2024 オフィシャルサイト

サーキット形式の音楽イベント、つまり、エリア内の何か所かを会場にしていろんなアーティストが出演する回遊型のフェスのような。そりゃ面白そうだーとほいほいチケットをとって楽しみにしていたら。

うおー。ゆっきゅんさんがセレクトした映画とMVを映画館で上映。見たい。劇場でプライベート・スーパースター見たい。が、上映日が限られている、12月6日は行けないので行くとしたら11月30日、ってことはつまり、SHIN-ONSAIと被る。うーぬぬぬ。でも、上映は20:10からならSHIN-ONSAIの後で行けんじゃね?でも、映画館は座席数に限りがあるよな、チケットは当日劇場窓口販売のみ、もし入れなかったら、うーぬぬぬ……というわけで当日朝一で下高井戸シネマに赴きチケットをゲット、その後新宿でSHIN-ONSAIを楽しみ再び下高井戸に移動、という行程になったのでした。そうなるよなあ。自分頑張った。

SHIN-ONSAI2024タイムテーブル

SHIN-ONSAIのルートは

  • 北村蕗(FACE)
  • 岡田拓郎(PITINN)
  • マヒトゥ・ザ・ピーポー(FACE)途中から
  • 君島大空(FACE)
  • 石野卓球(歌舞伎町シネシティ広場)
  • パソコン音楽クラブ(LOFT)

という感じ。

まずは歌舞伎町シネシティ広場でリストバンド交換、そっかあ、新宿コマ劇場跡ってこんな感じになってるのかあ。新しい建物やそうでもない建物に囲まれたちょっとした空間。そのすぐ隣に新宿FACEの入る建物があって、7階の会場までのエレベーターに乗る列が建物前にできていてさくさく進む。ほえー。これ、気がついてなかったけど元新宿リキッドルームなんだよなあ。リキッドルームといったら上りも下りもあの階段だと思っていたからエレベーターで上がっちゃうと全然ピンとこなくて。にしてもぼんやりしすぎか。会場に入ってみると、おお、すり鉢状に近い独特な形だ、結構広いけど段差があって見やすい感じか。ステージとフロアはほぼフラットに地続きだな、これだとかなり近く感じるのでは。

ちょくちょく名前を見聞きしていて気になっていた北村蕗さん、J-WAVEの別所さんの番組「TOKYO MORINIG RADIO」への楽曲提供や生演奏もいい感じだったのでこういう機会に見られるのはありがたい。ぴょーんと出てきてDJスタイルで始まる、こんな感じなのかーと思ってたら歌うわ踊るわフルートも飛び出すわでこれは面白い。ポップの玉手箱みたいなライブだった。

そこからてくてくピットインに移動、これまた名前をよく見聞きするようになった岡田拓郎さん。おおお……音の空間が拡がるアンビエントワールド……広くて明るくてどこまでも深い感じの音だった。すごいな。

その後さくっと腹ごしらえしてFACEに戻るとマヒトさんが演奏中で場内ほぼ真っ暗、手探り忍び足でなんとか立てそうな所まで辿り着く。フロアの人たちは座ってるんだ、体育座りで。なんかちょっと面白い。

マヒトさんが終わって明るくなって少し空いたところでよき所に移動、フロアに降りるよりスタンド?の方がテーブルもあって落ち着く感じ。フロアは人がどんどん来てみんな立ってて、ほどなくして君島さんがすっと登場、サウンドチェックか……痩せてる、「え、立つんすか」「にがわらい」ト書きを自分で言う、音を出した後の指示が具体的、ここをこう、ここはこう、ここは2db上げて、ああいいですね、「あとはこちらで制御できるので」カコイイ!

本番で入ってきた君島さんは闘技場に向かう闘牛士のごとき気迫、はっとするくらい痩せたように見える、その体を黒衣が包んで、髪も短くしてあって、そうか……あれからちゃんと食べてないのか、この数日前のインスタライブで、何も言わずにいなくなっちゃうなんてというようなことをひとしきり言ってそれでもペトロールズの曲をやって、今日のイントロでは呟くように、あいさつもしないで、みたいなふうに歌って、それから、立ってます?みたいに言ってフロアを促して座らせた、この、場の掌握の仕方が凄い……凄い人だ。そうして立っていたみんなが座ると君島さんがあまりにも目の前にダイレクトに見えて、隣の家が解体されて露になった外壁の気分だ、纏うものがなさすぎる……観念するしかない。

  • (イントロ)
  • +?
  • 世界はここで回るよ
  • +?
  • 向こう髪
  • 19℃
  • 都合
  • Lover
  • 夜を抜けて

東京でこういうイベントに呼ばれることがあまりないので今日は嬉しいです、みたいなことを。「髪型いいね」「あ、ありがとうございます、そういうことじゃない」とかギターかっこいい、とか男性の掛け声。

君島さんの音に深みを感じる。深いということは何らかの底を見ているということだ、そこが低ければ低いほど深くなる。深みを増す音。増していく深み。音。君島さんを聞く時いつも音しか聞いていない、眼鏡をかけていたかどうか、爪を塗っていたかどうか、そういうことが頭から抜けていて何の曲をやったかすぐには思い出せなかったりする。深いところ、もっと深いところで聞けるといいと思う。絶叫のようなLover、この人は凄い、これからどんなふうになっていくんだろう。

凄かったー、と半ば放心しつつ外に出ると卓球のターン、何も考えずに踊る。ターンテーブルにビールの缶かな、乗ってて回ってる。

いやー踊った踊ったと言いつつLOFTに向かいパソコン音楽クラブ、動画では見ていたけどライブは初めて、こりゃ楽しくなっちゃうやつだ。柴田くんが荒ぶっていて凄い。気持ちよくて爽快感が凄い。いいなあこれ。好き。踊りまくり。

パソコン音楽クラブを最後まで堪能して一路下高井戸へ。間に合った。今日の上映はガールフレンド、ルームシェアしている二人の女性が歩むそれぞれの人生を描いた優しい物語、そういえば学生時代こんなだったなとしみじみ見る。劇場で見るプライベート・スーパースターはやっぱり良くてちょっと泣く。上映後トーク、目の前にゆっきゅんさん。ひゃー。その後物販というかサイン会、並んでパンフにサインを頂く。ひゃー。アイドルって、DIVAってすごい、なんかもうキラキラしている。新宿で君島さん見てきてここでプライベート・スーパースター見たんですと言おうかとも思ったが言ったら泣きそうだったのでやめた。このMVはほんとうにクるんだ。朝からばたばただったけどなんだか青春みたいじゃないか。そんなおかしな一日。