2024-12-07 鏡鏡鏡鏡「鏡の大名古屋 at 鶴舞KDハポン」

鏡の大名古屋 at 鶴舞KDハポン | Peatix

突然発表された鏡。合奏形態の名古屋大阪連続公演の後で二日続けてやるのか。なんじゃそら。緊急にも程がある。告知から五日後、21時に予約サイトのリンクが発表されて飛んでみると、11月18日21時12分ではなく11月19日の発売になっていて、あちゃーと思っていたらツイッターでレスをつけている人がいる。気がついてー間に合ってー。それからリンクが無効になり暫し沈黙、その後、新しいイベントページが公開されて、時間ぎりぎり。間に合ってよかったなあ。さっき見た時はあったカバー画像もなくなってて、マジでぎりぎりで作業したんだろうなあ……Peatixってそういう仕様なのね。お疲れさまです。かくして、鶴舞イズ何処、って感じで取るものも取り敢えず取れたチケット。

名古屋駅からはそう遠くなかったので却って緊張しっぱなしで乗車、下車。お店のアクセスページには「鶴巻駅北口より高架沿いに北上」とあったが駅の案内板には名大病院口と公園口とだけ書かれていて北口がない。慌ててスマホでマップを確認し名大病院口の方と見当をつけて改札を出る。空はちょっと曇っているけれど雨は大丈夫そう、風は冷たい。マップを見つつ病院の方とは逆側に出て高架沿いを歩く、もたもたしていたせいか同じ方向に向かう人も見えない。大丈夫か。時間はそろそろちょっと危ない。初めての場所だしもっと早めに着くようにすれば良さそうなものだけれど、なにせ前回初参加の象の鼻テラスでやっちまった過去がある。あれは無理。歩いていると前方になんとなく人が並んでそうなのが見える、。高架沿いのテナントは割と埋まっているように見えた、事業所とかオフィス系の。道は広くて通りは落ち着いた感じ。着いてみるとまだ時間には余裕があった。並んでいる人、会場の写真を撮る人、知り合いを見つけて声をかける人、みんなはしゃいでいる。外壁に蔦か何か這っていて、国分寺のほんやら洞を連想した。お店の隣のスペースは建物がなくてなるほど空き地だ、高架の向こう側に道がまっすぐ伸びているのが見えて人通りもある。空き地部分にはお店の椅子やテーブルと思しきものが出されていて、ああ、人がぎっしり入るんだろうなあ。

時間になって1番ずつ呼び出し、番号が呼ばれて中に入ろうとしたらめっちゃジャージの人出てきた……ご本人……非君島ジャージ。びっくりした。入場ゆっくり進むのなーと思ったらひとりひとりドリンクや食事もカウンターで注文してから席に着いてる感じ。入口横に古そうなアップライトピアノがあってへえーと思ったけどステージは奥にあって遠くて反対で離れてるから使わないよねえと思いつつ横目で見て
すみっこだけど席に座ることができて(後方は立見)上を見ると二階席もあるのだった、上から見るのもいいなあ
季節限定ホットワインおいしかった
ドリンク手にしてもちゃもちゃするのもなあと思って座ってちびちび飲んでると、「まだだからね」「いい時間だけどね」とか言いつつ現れるおふたり、君島さんレジ袋手にしてさっき出て何か買ってきたのかな、
一旦捌けてちょっとして改めて登場、始まって、
ふん、みたいな呼吸だけでいいんだよなあ……音だけで
鏡の曲をやって、たぶん次に嵐、あとはちょいちょいMC挟みながらのとことん演奏で西田さんも君島さんもエレキで

愉快なMCの数々(もっともっといっぱいしゃべってた)
・四日連続単独公演の男
・味園ユニバースの後飲みすぎた、気がついたら道頓堀(インスタのストーリーあがったの1時過ぎくらい?)
・飲みの話、合奏形態にはヤバいのが一人いる→「太鼓の達人」爆笑(その後ひとしきり太鼓の達人いじり「飲めるドン!」「いけるドン!」とかもうさんざん)
・rec中のおふたりのわかり具合エピソード「きみ、今の」「だよね!」背中越しに言葉でなく何がとか言わなくてもそれで通じると、それを話すおふたりがまた「あれな」「あんときな」って
・ふたりして猫を撫でてたな?新しく発見したとか言って弦をなうなう撫でて滑らせて音を出して「猫を撫でている」とか言ってしばらくふたりでやってて楽しそう
・Loverは夏頃録っていてずっと言いたかったけど言えなくてやっと出せた
・ヒミツのお話あり(大ヒミツ)
・鏡の物販は君島さんがデザイン・発注・在庫管理までしている、段ボールだらけでドアが開かなくなってたりする
・物販紹介、昨日は金額も言わずに始めたものだから「これいくらですか」と聞かれまくったとかステッカーの並べ方がどうかしていたとか(横に並べるのを縦にしていた?謎)、昨日Tシャツが完売したとかでまたTシャツ作るかーとかCD作るかーとか。そしたらまた段ボールがたいへんになりますねえ……在庫管理のくだりで「うっ」て声出るかと思ったよ、値札とか「新作」とか書いたカードを在庫と一緒に入れておくがいいよ……

MCの愉快さ加減から演奏に入るとき、ふん、と一呼吸だけですっと入って行く、高架下なので時折電車の音、普通列車は多分10分おきくらいのダイヤでそれがなんともいい、全部が全部相まっての時間と空間、音の感じもとてもいい、ずっと聞いていたい、後ろの上の窓から差し込む光も強くなったり弱くなったりして
ピアノ……さっと君島さんが立ち上がって移動、みんなが道を開ける、まさかと思ったら入口のピアノに向かって見えなくなったけど音が聞こえてきて、音が独特だ……硬めだけど鋭くない、その音を西田さんがモニターからスマホで拾ってギターに与えるとエフェクターを通して外に放つ、なのかな。そこに君島さんのピアノが重なって、あとで「この距離で繋がっている」と言ってた、お店の隅と隅からふぁーっと風呂敷、シート広げるみたいに包むように、ああ、sheets of soundsだったか……世界はここで回るよ、これまで聞いたのとは何か違う音?声?が聞こえてきて、初めて聞くみたいに歌詞が入ってきて止まらなくなったけどここでは誰もわたしを知らないし見ていないから押さえずにばーばー泣いてた、なすがままにいくらでも泣いていてよかった。そういう時間だった。ピアノで……このときだったかな、ああここ名古屋だった、っていきなり気がついた気がする、名古屋だ、って
あとからネットで見てみたらピアノの位置は奥の方に移動させて演奏してる人もいて、でも今日はあの距離を作りたかったのかあ、ほー……移動して距離を得て互いに背を向け合って背中越しに音で繋がってる様子の再現というか実演、現場での実演
演奏するおふたりは本当に楽しそうで嬉しそうで音で繋がっているというか音がある、音があればよくて、でも来た人たちいる人たちを受け入れててその中にいて、少し時間と空間が膨らんで、また落ち着いて土壌に還っていくみたいな。いつまでもいたい場所。こういう場所を見つけて大事にしてきた人たちがいて、ここにあるんだなあ。
曲順は覚えていないけど今日もきさらぎ聞けるとは思わなくて、えって思った、初めて聞いたときいいなと思ってしばらく聞いていた曲、ここで聞けた……来てよかった。来られてよかった。
そう、どこでだったか覚えてないけど、あーこんなとこまで人入ってるんだーと思うようなところに人影、横顔が見えた気がしてて、あとから向き直して見たらいなくてよく見ればそこは人が入れるようなところではなくて、うん、まあ、そんなこともあるかなあと。そういうことがあっても不思議じゃないというかあってもいいよねみたいな感じ
客席はどこもきゅうきゅうだったけどみんなで気遣い合って声を掛け合って、穏やかでいられた。倒れる人も(たぶん)いなくてよかったなって心底思った。
西田さんがシンセパッド?スティックで叩いてたのどの曲だったかね……世界がそうか?
君島さんが演奏しながらペコちゃんみたいにぺろっと舌を出す表情、ペットボトルの水をごっくごっく飲むところ、水がなくなるとエナドリ飲んでたところ、なるべくあんまり咳払いはしないようにしてたみたいに見えた、四日間歌い続けた声、弾きたくて聞かせたくて仕方ないギター、そういう君島さんを見ながら音と空間を組み立てる西田さん、ああー。のどはさすがにしんどそうなところあった、けどそれを歌えないと欠点にはせず歌として聞かせる歌いきる意思、そこから歌い出すギター、
遠視、昨日やってて思い出したとか言って話し出してくれたのが、おじいちゃんとおばあちゃんを想像して書いた、特にBパート、目が見えなくなっても、足腰弱っても、きれいだねっていう、おじいちゃんとおばあちゃんのラブソング、って、初めて言った、って言ってた……これまでは遠視のBパートは小坂忠の機関車だったんだけどこれ聞いてサラマーゴの白の闇になったな……
アンコール、ビールを注いだグラスを手に現れたおふたり、きゅっと一杯やって、わー歌うのに飲むんだーって思ったけどそこからちょっと色々思ったけど(のどがしんどいときアルコール入れて感覚を誤魔化して歌う人の話)、都合、ラストのギターソロ前に「今年最後の君島大空!」って西田さん。あーーーー。もういろいろ込み上げてきて、終わった。
西田さんと君島さんを送り出すとその後はもうわやわや、物販に向かう人、ステージの撮影をする人、カウンターの注文に並ぶ人、飲食する人、もうわやわやできゃいきゃいで賑やかで、離れがたい空気よ……って浸ってたらスタッフの人が撤収し始めたので写真もろくすっぽ撮ってない。ピアノもちゃんと見てなかったな、マイクのセッティングにも気づかず入っちゃったもんなあ。余裕ない。ピアノの手元も見て見たかったな。外に出て意を決して物販、空き地にテーブルを並べて西田さんがお金、君島さんが横にいてお渡し。みんな歩道の車道側に一列に並んで、前の人が空いたらひとりずつテーブルに向かうの、ひいー。これはこれで。前回買ってなかったグッズを買って差し入れを手渡すとその場で中を見て反応するおふたり。ひいー。あの状況で感想伝えたり何かしらおしゃべりできる人本当にすごい。言いたいこと……演奏反芻して何か言おうとしたらまた絶対泣くもん、無理だ。

雪駄はあった

やった曲の数々(全部じゃない気がする)

Etude#1(途中でもっぺんやってた?

19℃
遠視のコントラルト
きさらぎ
午後の反射光
世界はここで回るよ
沈む体は空に溢れて
Lover
(アンコール)
都合

おまけ

とんでもない人たちがとんでもない音出してめっちゃ楽しそうにしてるの、スケッチ・ショウのときがそうだった、細野さんと幸宏さんすっごい楽しそうにとんでもない音出してた、あの感じ
https://www.threads.net/@kemonorare/post/DDPYinoynnk

席の近かった人と帰り際一緒になって少しお話しながら歩いたのですが、 『音のフィトンチッドみたいだった』って! ご本人の許可を得てここに放ちます
鏡鏡鏡鏡
https://www.threads.net/@kemonorare/post/DDREveoyg78

今日の君島さんのお足元
ラインソックス コンビニホワイト |商品情報|ファミリーマート family.co.jp/goods…
鏡鏡鏡鏡
https://www.threads.net/@kemonorare/post/DDRgVSaSSgO

蛇足

最近になって「午後の反射光」を改めて聞いていて、この時点で聞かれる覚悟が凄いなと、胎から決まってるんだなあと感じ入ってたところで、それがまさかここで聞けるとは思ってもみなくて、衝撃で体が固まってしまっていたのに気がついて、少しずつ息をしながら音を吸い込むようにして、そうなるともう聞くという感じではなくて、摂取、浸潤、そんなふうだった、人の体は新陳代謝で物理的にはどんどん入れ替わっていくけれど生まれたて産声を上げた時に吸い込んだ空気はずっと肺の中に残っていると聞いたことがあって、そんなふうに今この時を場所ごと音ごと体に沁み込ませたかったような、そんな気持ちだったのかもしれない