人と話す
金曜の朝、人からLINEがあって、
朝からLINEが来ることがそうそうない人だったので
見て見たら、ああ、という内容だったので、話聞こか、となって
仕事の後で会うことに

まったく気温の上がらない日で気象予報士は口を揃えて折り畳み傘を持てだの上着が必要だの風邪をひかないように注意が必要だのと言っていて
それでも金曜の夜の東京は人出が多くて雨の中なんとなく見つけた店からちょうど人が出てきて入れて中は人が、外国人もいていっぱいで、そんな中で話を聞いて話をした、いいことでも悪いことでもなく、ただそうなんだよね、という話を
しばらくそのことで悶々としていたけれど話してすっきりしたよく眠れそうな気がするとその人が言うのでそれはよかったなと思った、飲んだことのないお酒をメニューに見つけてチャレンジしたりしながら
ちょうどいいつまみとちょうどいい酒量でちょうどいいざわつき具合と室温でいつまでも話していられそうだった
閉店時間にふんわり追い出されて別の店に行ってまたぽつぽつ飲んでつまんで話した、外国人従業員の人たちが作るお酒とつまみをありがたく頂戴した、ここでもやっぱりいつまでも話していられそうな気がしたけれど厨房で手際よく片づけが進んでいく様を見ながら今の時間ならこの人たちも終電に間に合うしいいバイトなのかもしれないと思ったけれどこの人たちがどこに住んでいるかもわからないのに
そうして追い出されて外に出ると本当に人がいっぱいいて東京は本当に人がいっぱいいるなと、これまで行った数限りない遠征先でのがらんとした夜の光景を思い出しながら、だからって人だけ東京から地方に移してもうまくいくことはないんだよなあとかそれでもこのままでいいわけないのにオリンピックだの万博だのやろうとするからまったくとか思いつつ山手線に乗って別れるしかないのだった、
帰ってきてぼんやりしていたらあなた明日フェスですよね
ほおん……となってたらインスタライブが始まって、
たぶんいま一番聞きたかった時だなとか前乗りじゃないのかあとか思いながら聞いてた、黙って聞いてると音楽しかなくてというかこの人は本当に音楽の人だなあと思う、音楽家だ
これで眠れそうと言っていた人がこれを聞いてたらいいなと思ったけど聞かなくても眠れるのならそれはいいことだよねえとも思い
君島さんもこれで眠れたらいいなと思って寝た
そういう日だった
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません