マンスリー2015
(一月三句)
年明けて打てやブンブンサテライツ
初日の出マッドカプセルマーケッツ
武道館終えてすっくと冬の薔薇
(二月三句)
立春が過ぎてからくる訃報あり
抜歯してバレンタインの腑抜 ...
マンスリー2014
※7月と12月しかありません。
ショーウインドウに釣り針
釣り堀
釣り船
ガラス
ショーは始まらない
ここにない
蝉の脱け殻を幻視する
7月 ...
私はパンツ ―ミカの勝負パンツ―
ここは何処わたしは誰……はっ。
気を失ってる場合じゃない。ここはアパートの一階のベランダに置かれた鉢植えの上。あたしはミカの勝負パンツ。洗濯後のあたしを干そうとしてたミカの手からえいやっと飛び出して着地したショックで気を失 ...
マンスリー2013
落ちる
僕ら
夢に
この寄る辺ない存在を証するもの
華やかな
終わりの扉が開かれる
1月
今しかない
今しかないと
何度言い聞か
マンスリー2012
何を忘れたか思い出せない
忘れたことすら忘れている
いろんなことが特別でなくなっていて
時々それに気が付いて
諦めることと失うことは同値ではない
と思う
1月
マンスリー2011
もういい
もういいと
声がする
もう終わらせてよいと
もう始めてよいという
声が
死んだ仔猫が
ガラス玉を抱いて眠る
1月
ファ
マンスリー2010
暑い扉が開く
音がする
かすかに
カーブの先
呼ばれない名前
熱いカップ
満たされた
獣が目を閉じる夢を見る
1月
声が聞こえる
マンスリー2009
冷たい壁
寒い一日
ここにくるまでの道のり
吐く息に注ぐ光
空
目を閉じて
手を伸ばしたい
1月
溶ける音
壊れる音
こ
マンスリー2008
感じる
初期微動
ここにあるもの
のかたち
祝福され
ささやかに在る
すべてが当たり前のように美しい
意味を
鮮やかにすり抜けた光が来る
1月 ...
マンスリー2007
苦しい
生きていると苦しい
あなたに会えなくて苦しい
好むと好まざるとに関わらず
ひとり
在るべき場所から
再び歩き出しているのであろう
1月