マンスリー2012
何を忘れたか思い出せない
忘れたことすら忘れている
いろんなことが特別でなくなっていて
時々それに気が付いて
諦めることと失うことは同値ではない
と思う
1月
マンスリー2011
もういい
もういいと
声がする
もう終わらせてよいと
もう始めてよいという
声が
死んだ仔猫が
ガラス玉を抱いて眠る
1月
ファ
マンスリー2010
暑い扉が開く
音がする
かすかに
カーブの先
呼ばれない名前
熱いカップ
満たされた
獣が目を閉じる夢を見る
1月
声が聞こえる
マンスリー2009
冷たい壁
寒い一日
ここにくるまでの道のり
吐く息に注ぐ光
空
目を閉じて
手を伸ばしたい
1月
溶ける音
壊れる音
こ
マンスリー2008
感じる
初期微動
ここにあるもの
のかたち
祝福され
ささやかに在る
すべてが当たり前のように美しい
意味を
鮮やかにすり抜けた光が来る
1月 ...
マンスリー2007
苦しい
生きていると苦しい
あなたに会えなくて苦しい
好むと好まざるとに関わらず
ひとり
在るべき場所から
再び歩き出しているのであろう
1月
マンスリー2006
目が覚めて
ひとりで息を吐く
見た事のない鳥がいて
こちらをみている
冷えた手で
あなたの声を忘れまいと耳を塞ぐ
1月
似たような犬が
マンスリー2005
朝は隠し事をしている
背中が丸い
抱いて抱いて抱いて抱いて
抱きしめてほしい
薄暗い空に
新しい星が生まれる
1月
いてもいい?
ここに