BUCK-TICK「異空」
「異空 -IZORA-」|BUCK-TICK オフィシャルサイト
- バクチクの新譜聞くといつも笑っちゃうんだけど今回は特に。おかしくなっちゃう。嬉しくて?やりゃあがったな!みたいな。絶対移動中なんかに聞けない。絶句しつつ笑ってるやべーやつ
- んで聞いちゃうともう、相撲取りが取り組み前に顔をパンパン!ってやるやつ、あんな感じで、うらっしゃあ!って感じになるんだよな、バクチクの新譜聞くとさ。おっしゃあ!ちきしょう!こなくそ!やったらあ!刺激をもらうとかそんなんじゃなくてさ、もっとこう、うあああああ!って。なんか注入される。やべーやつ
- ちょいちょいナインインチネイルズっぽいんだけどどうしたんだろう
- 音の印象、表情が何か違うなと思ったらマスタリングが違うんだな……こんなに違うもんなのか、色、透明度
- これ聞いて金字塔作品って言っちゃう人、がいて、それでOK出す人、がいるんだよね。そういう世界
- 変な意味で地に足がついている、宇宙も銀河も出てこない?
01.QUANTUM Ⅰ [作曲:今井寿]
バクチクのアルバム、だよな?これ。No.0みがある。あのオープニングを思い出す、けど、なんかトレしゃん1の顔がちらつく。
02.SCARECROW [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
逃げられない 逃げられない 俺はもう何処へも
行くあても そうさ無いさ そうか‥
BUCK-TICK「SCARECROW」
既に歌詞がやばい。”行くあても そうさ無いさ”と独り言ちている、と思う間もなく”そうか‥”て。自分に自分で答えてる?いや、”自分”ってなんだっけ?やばい。のっけからこれ。この、諦念のような自嘲のような天啓のような”そうか‥”、もう相当やばい。でも”逃げられない”。これを聞いてしまっている時点で。なんだこれ。この”そうか‥”が”何処へ!?””何処へ!?”そして”そうか!”最後には”そうさ‥”、歌い方も相まってなんだかもう本当に逃げられなくなってる。音はこんなに抑制が効いているのに。音色がずいぶん違う、今まで聞いたことない、これがマスタリングの違いか……。
03.ワルキューレの騎行 [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
わあ。トレしゃん。スペシャルサンクスに名前ある?ってくらい。すごいな。
これ、タイトルが「ワルキューレの騎行」なんだね、「ワルキューレ」じゃなくてね。そりゃあ、あれを想起せざるを得ない。
元のオペラはノータッチだったので少し検索してみたら色々と興味深いテキストが。
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「ニーベルングの指環作品群」解説|fufufufujitani|note
noteの解説は独特だけれど面白い。ちょうどこないだT.S.エリオット「キャッツ: ポッサムおじさんの実用猫百科」を読んでたところだったし、あっちゃんは三島は読んでいるだろうし。だから何。
つーかかっけーな。サビ前のメロディー、単音が上がっていくところ、”たった孤独 ひとりぼっち ああ So Lonely Play”とかの、こういう、どシンプルなメロディーうまいよね。書く方も歌う方もね。メロディーがあまり動かないけれど、櫻井敦司というボーカルがいればこそだよね、って思っちゃう。生半な歌手ではこうはならんもの。あっちゃんびいきでごめんなさいね。でも今井さん、あっちゃんを信頼していると思う。音は騎行というより戦車級、Apocalypse Nowのあのシーンは米軍の第一騎兵師団だったか……。
04.さよならシェルター destroy and regenerate-Mix [作詞:櫻井敦司 / 作曲:星野英彦]
わあーバイオリン。ていうか知ってる曲。なんだかほっとする。これもマスタリング違いで表情が変わるなあ。
今夜 地球はまるで 美しい流れ星 綺麗だ
BUCK-TICK「さよならシェルター」
あっちゃんの中では地球も流れ星になって消えてしまうんだな……。
05.愛のハレム [作詞:櫻井敦司 / 作曲:星野英彦]
うっ。噎せ返る。一気に血中櫻井濃度が上がる。これはイヤホンヘッドホン若しくは爆音で聞くやつ。つーかエトランジェが彷徨って入ってきちゃったらだめなんじゃないのハレム。いいの。そうか‥‥。
06.Campanella 花束を君に [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛
07.THE FALLING DOWN [作詞:今井寿 / 作曲:今井寿]
い、今井だ……櫻井さんという激流くだり1の中でようやく見つけた掴まれそうな石だ……今井で一息つくとかなんなの。って、中二病の奈良漬けみたいな曲だな。すげえ。これはこれですげえ。ここにあっちゃんの声が入ってくるだけでちょっとひゅっとなる。ああ。もう。
08.太陽とイカロス [作詞:櫻井敦司 / 作曲:星野英彦]
ああ、これも知ってるやつだ……ってことはこの後、慈悲はない。ラララランとか言ってる場合では。歌詞カード見ると片言感が凄い、ずっとそうなんだけど。
09.Boogie Woogie [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
んっはあーかっこいいやつー。でもウキーってなんだ?と思ったらWoogieか。うーん。”オンボロ車はガス欠”とか、あっちゃんくるみちゃん2の話を思い出してうひーってなっちゃう。これが先行配信だったのか……ドSかよ。
ダクトのJerry & Deadly Tom 蛍光灯に群がるButterfly
逆毛 おっ立てたStray Cat’s ギラついた眼つきのDiamond Dog’s
BUCK-TICK「Boogie Woogie」
このあたりのドライブ感凄い。櫻井さんのイメージがぶわーーーっときてる。ノリだけじゃなくびたっとハマる感じがイカす!イカしてる!イカれてんな!”横浜たそがれ”にしたのはなんか配慮があってのことか1。にしてもこういうベタなカッコいいやつ、これまで案外なかったかもなあ。ベースぶいぶい。つくづくこれを先行配信したなんて、うっかり聞いちゃって「おっ、なんだかバクチクカッコいいやんけ」ってアルバムにリーチしたらこれよ?ドS。
10.無限 LOOP -IZORA- [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
あっ……これはこれで知ってるやつだけど……めっちゃ涅槃なやつじゃん……もうすぐ終わりかな……(息も絶え絶え)(14曲中10曲め)。
時を 止めて みたいけど‥
BUCK-TICK「無限 LOOP」
ここのシティ感が凄い。最初シングルで聞いたときおったまげた。してぃぽっぷ?ってどこが?つか、鼻の先がツンてなるか?先?奥じゃね?これについては「何ですか」って聞きたい。これも歌詞(カード)の片言感が凄い。
11.野良猫ブルー [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
わーお……ムーディー……すうぃんぎぃ‥‥べったべた……舞夢マイム3の♤さんですかにゃあ……生きてんじゃんアンタ。ダ・ダ・ダ・ダ。ドラムかっこいいなああ、歌詞カードもばっちりだなああ。そういうとこー。くー。
12.ヒズミ [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
あっ……あっ……終わんないどころか……景が……きつくて息ができな……どこにも掴まれな……岸はまだ……。
13.名も無きわたし [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
ああ……そっち岸に着いちゃううんだこの激流──。
花鳥風月4も好き、ブレスを出してくれてありがとう……。
名も無いわたし、Villain3で激しく”お前だ”って言われてた名無しのことを思いました、投げた礫は自分に返ってくる、自分がそうだからこそ。そして百花繚乱の中、ひとときの命をひとり抱えていくのだね……。
14.QUANTUM Ⅱ [作曲:今井寿]
あー……お帰りトレしゃん……まだいてくれたんだねえ……これからどこに向かうのだろうねえ……。
……すげー……これまでは2周もすると好きな曲が決まってきてそればっかり聞くようになったりするんだけど今回はまだ飛ばして聞けない。これ塊だ。激流の塊だから途中で飛ばせないんだよ。すげーもん出してくれたな。
あっちゃんが凄まじいんだけど曲がそうさせるんだよね、あっちゃんがこうだから曲がああなる、曲がああだからあっちゃんがこうなる。大きくなる足に合わせて靴を履き替えるみたいな。中学生男子か。そんで中二病か。バクチクは生き物だと思うのはそういうところでもある、変わっているけど変わってない。それか栗まんじゅう5。35年分の栗まんじゅう。
あっちゃん、文字通り「顔」を前面に出してくるようになって変わってきたなと。ジャケットでもグッズでも。ロクス・ソルスのアレとか。元々持ってたものを物怖じせずに出してくるようになった。脚も……。どこか言葉に片言感があるのも変わらないんだけどそれがこんな風に熟して嵌ってくるとは。片言、カタコト、ガタゴト、ぷしゅー。二点リーダーも変わらない。
今井詞が少ないのは当初想定されていた曲数が多かったからかなと単純に思いました、次のアルバムどうすんだこれ。ほしのはあんまり考えてないかもしれない。
新型コロナウイルス感染症の蔓延する中、横浜アリーナやツアー、自身の罹患、3ヶ月間のラジオDJなんかやりつつこれ作ったんだよな……すっげー。
つーかこれ、初日組は一週間で履修して咀嚼して舞台に臨むのよね。大丈夫か。いや、こっちは舞台に立つわけじゃないんだけどさ、バクチクのコンサートってあっちもこっちもガチでやるじゃないすか。あっちがああだからこっちはこう、こっちがこうだからあっちがああ。どっちも生き物だな。獣だからな。まるで飢えたケダモノと化したぜ。がおー。新譜のアルバムツアーが始まるんだぜ。飢えてるんだぜこっちだって。がうるる。うがー。むしゃむしゃむしゃむしゃ。
BUCK-TICK TOUR 2023 異空-IZORA-|BUCK-TICK オフィシャルサイト
(4月18日追記)
アルバム聞いてから体調がおかしい。季節もおかしい。でたらめな寒暖差。時間間隔。アルバムは聞き始めるとあっという間なのにストレッチの30秒が長い。1時間弱、繰り返していてもいなくても何回も聞いているような気がする。そしてまた聞く。かたまり、猛烈に何かがつっかえているような、なのに全身に溶けだしてくるような。おかしい。心身のハレーション。あまりの衝撃からなのか半日聞かずにいたりした日もあったけど、聞いてない間もずっと自分の中で鳴ってる。
本当に、これを一週間で履修してなおかつ課題図書(FT会報・音楽と人 2023年5月号・PHY Vol.24・ROCK AND READ 106)もクリアしなければならないってどんな仕打ちだ。歌詞だって読むし。びっくりするし。打ちのめされるし。せめてリリースからツアー初日まで2週間はほしい。慈悲はないのか。
昨日ようやく会報を読んで、ふう……という気持ち。ご本人たちにしてみれば制作自体は終わっているのだしいつものように淡々と、という感じだけど。どんなもん拵えても淡々としてるよな……なんなんだ。いっそこのまま何も読まずに初日を迎えるか?いやしかし。
と言いつつPHY。あっちゃんの、なんだこの……誌面に載ることをとても意識した受け答え。ちわきさんの番組で制作シーンのこぼれ話や役割分担の話なんかもしてたのとは対照的な、とてもとても”櫻井敦司”なインタビュー……自分から切り出した話はちょっと可愛かったな、LONGINUSの試写会のトークで、貰ったお花を持って帰って家で飾ると言うのでちわきさんが「水切りとかしてるの?」とか聞いたら「アッハイ」みたいな反応で「あれ絶対わかってないよね」とわたしらの意見が一致したのを思い出した。
今井さん、なるほどね……。異空と聞いて(読んで)自分が思い浮かべたのは昔見た夢で、デパートの食堂、レストランにいると窓の外にゴジラみたいな怪獣がぬーんて見えてきて、ああ、自分はここでこのまま死ぬんだ、って思いながら大きなガラス窓に迫ってくる怪獣とその後ろにある空を見てる、その空。結果、怪獣みたいなアルバムだもんなこれ。そして次に何が出てくるか本当に楽しみ、ほんとこれ。
全然関係ないこと思い出した、Bryan Enoの去年出たアルバムにイカロス入ってたな、曲のタイトルに。
ヒデの佇まいは本当にヒデだなあ……真っ直ぐだなあ……ヒデの言うようにメンバーみんな素直だよねきっとねバンドや音楽に対して。変な色気がない。そのまんま35年。はー。。。。。
ユータもほんとにバクチク好きよな……真面目に真剣に楽しみながら好きだよな……。
アニイ、アニイー……ってまたちょろっとネタばらししてるじゃん!もう!楽しみになっちゃうじゃないのよ!今回は許してあげるよ!んもー!
このアルバム、もっとじっくり体に入れたい。ずぶーっと入れて、一度抜いて、それからまた入れたい。二度漬けしたい。そうやってしみしみになったところでライブを迎えたい。一週間で初日が来ちゃうのが本当にもったいない。ひとたびツアーが始まって一度でも生を浴びるとすっかり上書きされちゃうんだから。もったいないなんて思うのもみみっちいかも知れないけど。
バクチクって若作りしないよな。メンバー自身もそうだし音も。無理してそっちにもっていかない。かと言って変に回顧趣味にも走らないし無理して今っぽくもしないし。それでいてそれが現実とずれているわけでもなく、今この時代にあってこういう音を出している、という、ただそれだけなんですけどねみたいな顔してるけどそれができるのが凄い。すごい……。そんな感じで初日を迎えるよ。
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